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  • 岡崎の八丁味噌 昔ながらの木桶がピンチ 救世主は意外な企業

    愛知県岡崎市で江戸時代のころから作られている「八丁味噌(みそ)」。この製造に欠かせない巨大なあるものを巡って、老舗の味噌蔵がピンチに。救世主となったのは、意外な企業でした。

    愛知県岡崎市にある300年以上続く「カクキュー八丁味噌」。

    そこへやってきた1台のトラック。シートに覆われ運ばれてきたのは、木製の大きなタンク。

    人の背丈を超える大きさです。一体何に使われるかというと。

    「八丁味噌を仕込むための木桶ですね」(カクキュー八丁味噌 野村健治さん)

    この木桶(おけ)で約6トンの味噌を熟成し、八丁味噌を作り上げるといいます。味噌汁に換算すると30万人分。
    しかし、この桶、実はこれまで使っていたものとはカタチが違うといいます。

    大正時代に建てられた蔵で、伝統的な木桶を見せてもらうと。

    「昔ながらつかっている桶の場合、見ていただくと分かるんですけど、形状が”上に開いている形”になっている。(今日はいったものは)昔の形状に近づけようとしているけど、比較的にずん胴に近い形状になっている」(カクキュー八丁味噌 野村さん)

    新しい木桶と比べてみると、確かに昔ながらのものは上に行くに従って口が開いた形をしています。

    八丁味噌の伝統を支える木桶は、170年も前(天保15年)のものでも現役で使われているんです。

    ところが伝統的な木桶を作れる会社は年々減り、今では全国で大阪府堺市にある1社のみ。
    さらに職人が減ったことで、来年には製造をやめることを決めていているといいます。

    木桶は表面に菌が付着し発酵を促すのに適しているとされ、カクキューの味噌づくりには、なくてはならないもの。

    その木桶が手に入らない恐れのある、まさに“ピンチ”な状況。

    「長く続いていく企業は守っていく部分と、変えていく部分もあって、“挑戦する”必要はあるかなと思うので」(カクキュー八丁味噌 野村さん)

    新たな挑戦で木桶をつくりピンチを救ったのは、意外な業種の企業でした。

    「飲料水のタンクとか、温泉のお湯を貯めるタンクとか、水をためるタンクを作っているメーカーです」(木桶をつくった 日本木槽木管 西川晴康さん)

    神奈川県横浜市に本社がある「日本木槽木管」。飲料水のタンクは金属や樹脂製が一般的ですが、このメーカーでは木製にこだわって製造しています。創業107年の歴史を誇り、愛知県新城市にも工場があります。

    このメーカーが手がけた横幅8メートル、高さ4メートルの巨大な木製のタンクが羽田空港にあります。
    この技術を使い、“小さな”木桶を製造してもらいました。

    「特に味噌の桶は塩を使いますので、海水の約2倍の5パーセントの濃度の塩水を入れて、漏れるか漏れないか」(日本木槽木管 西川さん)

    塩分を含んだ味噌は水よりも木にしみこみやすく、水漏れの原因になるといいます。

    そのため、事前に塩水を貯めて問題がないか3週間かけて確認。
    品質に問題ないと判断し、これまでに12個の桶を納品。

    300年の歴史をつなぐため、“木製タンクの老舗企業”が新たに木桶づくりに加わったのです。

    「この場所で天然醸造、自然の気温の変化で熟成させる方法は変えるつもりはないので、それには木桶は欠かせないので、なんとかつなげたいと思っています」(カクキュー八丁味噌 野村さん)

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    岡崎の八丁味噌 昔ながらの木桶がピンチ 救世主は意外な企業
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    5分の動画・2019/9/25に公開

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