• 中京テレビドキュメント
  • 銃のない世界を願う 大切な人の命を奪われた夫婦と女子高校生の絆を描いた渾身のドキュメンタリー

    中京テレビで放送された、「アメリカよ、銃を捨てて ~世代と国境を超えた絆~」は銃によって大切な人の命を奪われた夫婦と女子高校生の交流で生まれる絆を描いた渾身のドキュメンタリー

    アメリカで相次ぐ銃乱射事件。それに胸を痛める夫婦が名古屋にいます。
    1992年10月、アメリカに留学していた高校生の息子を銃撃で亡くした服部夫妻です。

    「息子の死を無駄にしたくない」。

    26年間、銃のない世界を願い、銃規制を訴え続けてきた服部夫妻。ある時は大勢の聴衆の前で銃撃により大切な人を失うことの悲しさを訴え、ある時は大統領に170万人分を超える署名を渡しました。
    銃の所持を憲法で認めるアメリカ。しかし、その後成立した「ブレイディ法」で銃の購入を一部制限。銃規制活動をつづけた服部さんも法律制定の一翼を担ったと言われています。

    しかし…。多発するテロをきっかけにアメリカでは自己防衛意識が高まり、時限立法だった「ブレイディ法」は10年後に失効。その後、現在まで規制強化は図られませんでした。

    70代となった服部夫妻。不安を抱えていました。年齢的な限界、そして26年間訴え続けてもなお、銃規制が実現しないことへの無力感…。

    そんな中、ある女子高校生との出会いが服部夫妻に希望を与えます。

    アメリカの女子高校生、エンゲルバート美愛さん(15)。美愛さんは日本人の母とアメリカの父を持ち、家族4人で暮らしています。
    しかし、今年2月、美愛さんが通うフロリダ州の高校で起きた銃乱射事件。生徒ら17人が犠牲となり、美愛さんも親友を亡くしました。

    「こんな思い、誰にもして欲しくない」。美愛さんは立ち上がります。

    銃規制を訴える集会に参加したり、政治家に「銃のない日本の住みよさ」を訴えたりと、亡くなった親友の声になるために動き出していました。
    美愛さんの存在を知った服部夫妻。彼女が夏休みを利用して来日していると聞き、会いに行くことにしました。

    「銃で大切な人を亡くした者同士だからこそ分かり合えるものがある」。服部夫妻と美愛さんは悲しみを共有しながらも「銃のない世界を作りたい」と心は通じ合っていました。

    「銃のない日本を知る美愛さんの存在がこの状況を変えてくれるかもしれない」、そう感じた服部夫妻。日本とアメリカの未来ある若者をつないで、銃のない社会への思いを次世代に託したいと、支援者である名古屋市立大学の平田雅己先生に相談します。そして服部夫妻の思いを汲んだ平田先生は美愛さんと日本の大学生との交流会を企画。その中で美愛さんの悲しみに触れた学生たちは、日本人として自分たちに何ができるのか、考えます。

    日本とアメリカの若者の出会いが銃のない社会を実現する第一歩になってほしい、これが服部夫妻の強い願いです。

    そして服部夫妻は、自分たちとともに銃規制を訴えてきた仲間たちにも美愛さんを会わせたいと交流会を企画します。
    美愛さんの話を聞いた仲間たちも、「亡くなった友達の声になって銃のない世界を実現したい」、そんな若者の熱い思いに触れ、銃規制への思いを新たにします。

    交流会の後、美愛さんは「服部さんとの出会いは運命の出会いです」と語り、服部さんも「銃規制活動の引退を考えていたけど、死ぬまで若者を支えていきたい」と大きな希望を感じていました。

    「アメリカよ、銃を捨てて」。服部夫妻の原動力は息子が残した言葉でした。

    「自分が行ったアメリカが第二の故郷になればいいな」。

    「息子の第二の故郷がいい国になるよう、アメリカ人を憎むのではなく、アメリカに良くなってほしいと思う」。服部夫妻の訴えは、銃のない世界が実現するまで終わることはありません。

    <ディレクター取材後談>

    子どものころ、「アメリカに留学していた高校生が射殺された」そのニュースを見て幼いながらも衝撃を受けたことを記憶しています。
    ただまさか自分が服部夫妻を取材させていただくことになるとは想像もしませんでした。そんな中で服部夫妻のこれまでの活動を知ろうと、新聞記事や書籍などを読んでみるのですが、その途方もない活動のスケールにただただ驚愕するばかりでした。それなのになぜ銃のない世界が実現しないのか。そしてなぜ今でも銃による悲劇がなくならないのか。取材する私自身も悔しい気持ちでいっぱいです。
    今後も服部夫妻、エンゲルバート美愛さん、そして服部さんに自らの思いを託された日本の若者を、銃のない世界が実現するまで取材し続けたいと思います。

     

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